足のにおいの4つの原因と、その対策について
足の裏は汗腺が集中し、体の中でもたくさん汗をかく場所です。
また、靴下や靴を履くため、通気性もよくありません。
さらに、高温多湿で角質などエサとなる養分も豊富にあり、細菌にとってはまさに天国といえます。
ブドウ球菌などの細菌が繁殖し、足特有の悪臭物質の1つ「イソ吉草酸」が発生し、これがチーズ臭、納豆臭などと言われるニオイの元となります。
足のニオイの原因
1:足の裏に汗をかきやすいから
汗をかくことで湿度が上がり、足の皮膚に付いている雑菌が増殖しやすくなるため、足の裏に汗をかきやすい方は臭いの原因を作りやすいといえます。
2:緊張、ストレス
足の裏は緊張やストレスによって汗をかいてしまう、いわば「脇の下」と同じ精神性発汗が起こる部位です。
足の裏に汗をたくさんかくと、足の角質がふやけてしまい、菌が好む高温多湿の状態になるため、菌がより繁殖してしまうのです。
3:爪垢
垢がにおいの原因となるのは当然ですが、そもそも足の親指の爪は大きく湾曲しているため、爪の両端に垢が溜まりやすい構造になっています。
また巻き爪や爪が長過ぎる人も垢を溜めやすいので、においの原因を作りやすい傾向にあります。
4:靴下や靴
同じ靴下や靴を毎日履き続けると、悪臭の元となる汗が染み込んでしまうだけでなく、雑菌も繁殖します。
そこに黄色ブドウ球菌などの雑菌が加わると、さらにきつい臭いが発生します。
足のにおいの原因が病気の場合も
足が臭いのは、汗や垢だけが原因だけではなく、水虫や糖尿病などの病気が原因となっている場合も考えられます。
自分で改善できない場合もありますので、においがおさまらない場合は速やかに皮膚科で医師に相談してみるのも良いと思います。
ここではいくつか足のにおいの原因となる病気を挙げてみます。
水虫
水虫は白癬菌というカビの一種が足の皮膚に付着することで発症する病気です。
足の指の間などが白くふやけたり、ジュクジュクち皮がむけたり、痒みを伴う、ひび割れするといった症状が現れ、においの原因となります。
足蹠多汗症
足蹠多汗症(そくせきたかんしょう)は足の裏に多量の汗を分泌してしまう病気で、足が湿った状態にあると皮膚がめくれたりするといった症状が現れ、細菌などの感染や臭いもしやすくなります。
糖尿病
糖尿病はインスリンの減少により、食事で摂取したブドウ糖をエネルギーにうまく変えることができずに血糖値が高い状態になる病気です。
不足したエネルギーを補うために、肝臓が中性脂肪を分解して脂肪酸を作り、脂肪酸からケトン体というエネルギーを合成します。
このケトン体が甘酸っぱく、果物が腐ったような臭いがするので、糖尿病患者でケトン体が増えると汗からケトン体の臭いがすることがあります。
足のにおい対策3つの方法
では、足のにおいを消臭し、改善するためには具体的にどんな方法があるでしょうか。
主な対策法を3つ紹介いたします。
重曹+クエン酸の足湯
炭酸水素ナトリウム(重曹)とクエン酸を2:1でお湯に入れ、炭酸泉状態の足湯を行います。重曹を入れて、間をおいてからクエン酸を入れると、アルカリから酸に急変し、イソ吉草酸や角質の汚れに対抗できます。
つまり酸性のイソ吉草酸を、アルカリ性の重曹で中和させるわけですね。さらにクエン酸を足して炭酸足湯にすれば、皮膚の汚れも落とせます。
足専用ソープで菌を抑制
こと足に関しては、保湿成分が入った生ぬるいボディーソープではなく、市販されている足専用のソープを使うのもおすすめです。
例えば水虫治療薬で知られる足洗いソープであればメントール成分が含まれており、kなりの爽快感とおもに殺菌と消臭でウソのよう臭いが消える場合もあります。
気持ちよく消臭できる上に、洗い忘れを防ぐという意味でも有効です。
専用ニッパーで爪をカット
足は手以上に爪の垢が溜まりやすいため、猛烈な臭気の原因になりやすいのです。深爪しない程度にまめに手入れをしないと、爪が指の肉に食い込んで巻き爪の原因ともなりえます。
また、爪の傷によって化膿してしまうと、文字通り「腐ったニオイ」となって悪臭を放つことになってしまいます。
そこでおすすめなのがニッパータイプの爪切りです。構造的に足の爪を切りやすく、微妙な力加減がなめらかに反映されます。
足のにおいは「靴下」や「靴」にも対策を
足のにおいケアは、足そのものをケアすることはもちろん大切ですが、足を包む靴下や靴にも気を配っておきましょう。
いくら足を清潔にしておいても、靴下に雑菌が繁殖していては意味がありません。何日も同じ靴下を履いていたら、それ自体がどんどん雑菌を増やしてしまい、悪臭を放つ原因となってしまいます。
抗菌作用がある靴下や、吸水性、通気性の良い靴下を選び、きちんと毎日履き替えるようにしましょう。
また、靴も十分に、においケアをしておきましょう。靴はあまり洗われることがなく、雑菌が非常に繁殖しやすい環境になっているのです。
日頃、靴自体にも、消臭などのきちんと手入れをして清潔に保つことが大切です。また、同じ靴を履き続けるのではなく、できるだけ複数の靴を日々履き替えて生活する、という事も意識しておいたほうが良いでしょう。