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臭いの原因菌に効果的な「イソプロピルメチルフェノール(シメン-5-オール)」「カキタンニン」「ベンザルコニウム塩化物」「サリチル酸ナトリウム」「ミョウバン」それぞれの特徴

今回は、臭いの原因菌に有効な成分、イソプロピルメチルフェノール(シメン-5-オール)、カキタンニン、ベンザルコニウム塩化物、サリチル酸ナトリウム、ミョウバンについて、その特徴などをお話いたします。

イソプロピルメチルフェノール(シメン-5-オール)

広範囲の殺菌性が認められており、さまざまな種類の菌に対して、殺菌効果を発揮。

特にニキビの原因菌であるアクネ菌に優れた殺菌作用があります。

臭いは無く、ほとんど無味無臭。刺激性も極めて低く、人体へのアレルギー性の報告もなし。

分子量が大きいため、肌に塗布しても肌内部に吸収されず、肌表面に長時間残ります。そこで臭いの原因菌を殺菌し体臭改善に効果があります。

カキタンニン

ポリフェノール化合物の一部で口に入れると強い渋味を感じさせます。

これはタンニンが強い収れん作用があることが理由で、たんぱく質を別の物質に変性させる効果があります。

防水・防腐・防虫効果があり塗料などに使用されてきましたが、近年ではデオドラント製品にも利用されています。

収れん作用により肌の開いた毛穴、皮脂腺を引き締めることができるので、過剰な皮脂分泌を抑制し、汗の量を減らす制汗効果等が期待できます。

皮脂の分泌量が多い男性に有効な制汗成分です。

ベンザルコニウム塩化物

無色・無臭。ブドウ球菌などの常在菌への抗菌効果があります。

衣類などに付着したブドウ球菌を殺菌する効果があるため、洗濯の際に、洗剤と一緒に使用することで、汗が染み込んだ衣類の臭いも気にならなくなります。

一般菌に対して幅広く抗菌作用があるため、生乾きによる菌の増殖を防ぐ効果もあります。

サリチル酸ナトリウム

100年以上前から鎮痛剤として使用されてきた物質で、その後は、世界中で化粧品や衣料品、食料品の防腐剤に使われてきました。

現在の日本では防腐剤に使用されることはありませんが、最近ではこの防腐作用や殺菌作用、角質を溶かす作用を活かした美容効果に注目が集まっています。

殺菌作用が認められており、化粧品に含まれる成分でも良く見られます。

特にニキビや脂性の方の化粧品としては欠かせない存在であり、また雑菌の繁殖を抑える点から、最近ではフケ痒み防止効果を発揮し、シャンプーや育毛剤などにも含まれています。

刺激性があるので、敏感肌の方は、使用に注意が必要です。

ミョウバン

硫酸アルミニウムと硫酸カリウムの硫酸塩の複合体で、無色透明。食品添加物として食料品にも使用されている人体に無害な物質です。

収れん作用があり、肌を引き締め汗を抑える。体臭を消す効果があります。

入浴剤として使用することで、あせもやアトピー性皮膚炎、水虫などに効き目があるとされています。

とくに脂性の肌と相性がよく、肌をスベスベにする効果があります。

雑菌の繁殖を防ぐ効果もあり、生乾きのニオイや放置した洗濯物のかび臭さなども防げます。

市販されているものは合成で作られているのがほとんどですが、自然に存在し、別府のミョウバン温泉が有名なように薬湯の成分として使われています。

水に溶けると酸性になるという特徴を持っており、臭いの元の細菌はアルカリ性を好みます。

ミョウバンを皮膚などの表面に使用することで、酸性に変化するので、細菌の繁殖を抑えることができるのです。